医師のTatsuyaです。

先日、1ヶ月に渡る壮絶なアメリカ修行から無事帰国した。アメリカへ行くために成田空港から飛行機に乗ったわけだが、なんと飛行機に乗り遅れるという愚を犯した。今回はそのことに関して記そうと思う。

僕は飛行機には比較的よく乗る方だが、最近は国内線ばかり乗っていた。国内線であれば、飛行機の出発時刻の30分ぐらい前に空港に着けば余裕で間に合う。今回、国際線に乗るのは2年ぶりぐらいで、「1時間ぐらい前に空港につけばいいか」と思って電車に乗ってしまった。思い返せば、この段階ですでに破滅の沼に足を突っ込んでいた。

結果、少々電車が遅れて、成田空港に着いたのは出発の50分ぐらい前であった。これなら何とか間に合うだろうと思ってチェックインの機会を操作した。そこで衝撃の事実。なんとESTA(アメリカに入国する際に必要なビザみたいなやつ。2年で期限が切れる)が期限切れになっていたのだ!ESTAがないとチェックインできないようで、窮地に立たされた。

仕方ないのでその場でパソコンを開き、ESTAの再取得を開始した。しかし、この作業が思いの外に時間がかかり、終わったのは出発時間の20分前。そして再度チェックインをしようと機会の操作を開始。震える指でボタンを押していたら、「取り扱いを終了しました」との画面が表示された。絶望的である。

半泣きになりながら、カウンターに行ってお姉さんに相談してみた。もじもじしている僕をゴミクズでも眺めるような目で見ながら「無理です。次の飛行機を探してください」と言い放つお姉さん。「この便は明日も明後日も満席ですね。払い戻しもできませんので、航空会社に自分で電話してください」とトドメを刺された。
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もうどうしようもない。予定の飛行機は木曜日着だったのだが、実際の仕事は週明けからだったので、まあ数日遅れても良いか、と現実的な方策を練っていた。航空券は往復20万。帰りの便は良いとしても、追加で10万弱はかかるだろう。全くの無駄である。収入が少ない僕の勉強代としては、高すぎる金額だ。



その後、転機が訪れる。その場で立ちつくしていたら、ゴミクズお姉さんの先輩みたいなのが現れて、二人で何やら電話やパソコンの操作をし始めた。しばらくしたらお姉さんが明るい表情で「もしかしたら1時間後に出る別のルートで行く便に空席が出るかもしれません。待ってみますか?」とのこと。 何という急展開。まさに渡りに船である。「でも空席が出ない可能性高いです。そうなったら諦めてください。〇〇番カウンターでお待ち下さい」と言われた。

他に手もないので、言われた通り、目的のカウンターを探す。空港の隅に、何やら人だかりができており、どうやらそこが目的地らしい。そこにいる人がどうも変で、外国人、それも身なりの悪い奴らばかりある。しばらくして分かったのだが、そこは映画のターミナルみたいに、帰国ができない外国人が大量にたむろしている空間のようであった。近くにいた黒人に話を聞いてみると、なんと3日間も空港にいるらしい。

その中でおとなしくしていると、「〇〇へ変更のTatsuyaさーん」と呼ばれた。周りの外国人どもをかき分け、なんとかカウンターへ。「無事席を押さえられました。出発まで30分ぐらいしかないので、急いでゲートへ向かってください」。・・・よかった。黒人さんも一緒に喜んでくれた。

そうして無事飛行機に乗り込み、目的地に着くことができた。めでたしめでたしと言いたいところだが、お姉さんにも多大な迷惑をかけてしまい、猛省せねばなるまい。今回の失敗が大惨事にならなかったのは、ひとえに僕がラッキーであったというだけで、特にみなさんにシェアできる有益な知識はない。

Take Home Messageとしては国際便は2時間前には空港に着くように心がけましょう、という当たり前の事実だけである。どうか賢明なみなさんは、僕みたいな間抜けな体験はしないよう気をつけてほしい。
 
Have a nice flight!

「何になりたいかと言われると、偉くなりたい」

Harvard Business School (以下、HBS)出身の同僚に将来のビジョンについて聞いたらこんな答えが返って来た。

HBSといえば、昔からリーダーの養成所として有名だ。
自分がどのようなポジションに居たとしても、そこでどのようなリーダーシップを発揮し世の中に貢献するのか、ということを学ぶ場所だという。HBSでは「Leadershipとは何か」ということについて議論する授業もある。

その同僚によると、HBSの他の同級生達も、皆似たようなビジョンの持ち主ばかりだと言うのだから、驚きである。

実際にHarvard大学からは、Microsoftのビル・ゲイツ、Facebookのマーク・ザッカーバーグを輩出しているし(両氏ともDrop outだけど)、日本で言えばグロービスの堀義人氏、ライフネットの岩瀬大輔氏なんかがHBS出身である。いずれも偉大なリーダー達であると言える。
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当社(あ、ちなみにこれ書いてるの開司です。ご無沙汰です)にもHBS出身者は非常に多い。彼らはとにかく出世すること、自分の給料を上げることにこだわる人ばかりだ。


読者の皆さんは「偉くなりたい」という想いを持っていますか。

近頃、相方の達也もカネを稼ぐことに躍起になっている。ビジネスの世界で医者  より安定的に稼ぐのは一般的には困難だろうが、外資コンサルや投資銀行でトレーダーにでもなれば彼の今の年収は大いに超えるから、最近勧めてみている。

私は、彼が何を思って今医者をしていて、これから何がしたいのかは正直良くわからない。どうやら彼自身も良くわかっていないようだが、日々の会話やブログなどからは、つまるところ「偉くなって、皆に注目されたい!」と考えているのではないか、と推測される。

問題は、さっきのHBSの同僚もそうだが「偉い」という言葉の定義が明らかでないことだ。

辞書で「偉い」を引いてみると、

  1. 普通よりもすぐれているさま。
  1.  ㋐社会的地位や身分などが高い。「会社の―・い人」
  1.  ㋑人間として、りっぱですぐれている。「苦労しただけあって、―・い人だ」

私もカネは欲しいし、注目もされたい。しかしこの辞書の意味で言うところの「偉く」なりたいかと言われると、それは違う気がする。

リーダー養成所としてHBSを例に挙げたが、対となる米国の大学としてあるStanford Univ. Graduate School of Business ではどうなのか。同大学MBAの同僚に聞いたところでは、

Stanfordのキャラクターはそのエントリーのエッセイの問にすべてが表されている。そのエッセイの問とは "What matters the most for you?"(あなたにとって最も大事なことは何ですか?)というもの。つまり、自分が叶えたいことの実現ということを最も重視しているHBSでは「偉くなりたい」というのが大事なのかもしれないが、Stanfordでは目標が人によって違う。  

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自分がやりたいこと、好きなことを発見し、これを実現すること。自己実現が最終目標なのである。

私は、「偉くなる」ことより、この「自己実現」という言葉の方がしっくり来る。 
自分のやりたいこと、大事なことを開発して、それを実現出来るまで持って行きたい。
Stanfordのビジネススクールには大きな魅力を感じる。

そのくせ最近勉強出来てないし、転職活動もしている。これは勉強がとにかく苦手なので、自分はビジネスマンとして手を動かす、実働を今はとにかく頑張りたいとの想いからである。

一番大事なのは、Stanfordに行くことではなく、自己実現を志す精神を持ち、行動していくことなのだろう。

私は何になりたいのか、これについては別に稿を持ちたいと思う。 

こんにちは医師の達也です。
今回は僕の学生の頃の話をしようと思う。

18歳に現役で某国公立大医学部に入学した僕は、暇を持て余していた。受験という圧倒的目標を喪失し、これからの6年間をどう過ごしていけばいいのか、全く検討がつかなかった。入学してしばらくは他の人達と似たようなこと、例えば無意味に髪の毛を金髪にしたり、運動したり、ゲームをしたり、飲み会に興じたり、そんなことにうつつを抜かしていた。典型的な大学生の生活であった。

しかしその後、学年を重ねていき、高校の同級生達が次々と社会に飛びしていった。ぬるま湯生活をエンジョイしていた僕も、さすがにこのままではダメだと危機感を感じた。せっかくの大学生活、そろそろ本意を出そう。その日、僕は最強のリア充になることを決意した。

まず手始めに、最強のリア充のと何かを定義する必要があった。
僕が大学生の頃に考えた要素は以下である。

  1. (ある程度)学業が優秀である
  2. 運動部である
  3. リーダーシップがある
  4. モテる
これらの要素を高め続けることで、誰しもがリア充になれるはずだ
それぞれ、詳しく解説していこう。
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学業が優秀である
医学生というのは、基本的に受験勉強の勝ち組で構成されている。そういった集団の中では、勉強ができるかどうかは、評価基準として大きなファクターだ。これは社会人で考えれば仕事ができるかどうかに相当するので、理解可能だろう。逆に勉強しないで他の要素を極めても「カリスマチャラ男」にしかなれず、理想的なリア充とは言いにくい。

社会人の勉強で難しいのは、勉強する対象を見極めることであるが、その点医学生は簡単である。必修の授業しか存在しない医学部では、勉強するべき対象を選ぶのには悩まない。与えられた勉強を行えば良いだけである。

ではどれぐらい勉強を頑張ればいいのか。僕は上位30%パーセントに入るぐらいをゴールにすることを勧めている。そのぐらいのランクであれば、日頃からちょこちょこ勉強するだけで案外簡単に登っていけるが、それ以降ランクを上げるのはかなりの労力が必要となる。トップ5−10%というのは、もはや「暗記モンスター」と形容したくなるような変態ぞろいであり、彼らを成績で上回るのはかなり難易度が高い。リア充で重要のは、優秀っぽいという程度の評価なので、それ以上頑張るのはあまりプラスにならないし、何よりコスパが悪すぎる。

そこでオススメなのが、日頃の勉強に英語を絡ませることである。日本人は受験で優秀でも、大学に入るとおしなべて英語を勉強しなくなる。コツコツ英語の勉強を続けることができれば、英語能力では容易に上位5%に入ることができる。

上位30%+英語。それで簡単に「学業で目立つ」ことが出来るのだ。


運動部である
いくら勉強ができても、運動部でなければ真のリア充とは言えない。優秀な頭脳に研ぎ澄まされた肉体。その2つが合わさって初めてリア充への道は開かれる。

幸いなことに、医学部の運動部の多くは、全学の体育会とは独立して存在していることがほとんどである。内容も週2−3回の練習といった、かなりぬるいサークルのようなものが多い。そこに所属し、健康維持ぐらいの目標でトレーニングに励むだけで良いのだ。そして幹部学年になった際は「部長やりまーす」といえばリーダーシップも学べる。参加しない理由はないだろう。


勉強会(リーダージップ)
大学生というのは暇だ。その点は医学部も変わらない。必要な勉強を毎日コツコツやっていれば、時間はかなり余る。そこで各大学では、自発的に医学の勉強会が行われていることが多い。僕も自分の大学で勉強会の立ち上げを行った。

勉強会というと、同じ学年の友人同士で集まり、医師国家試験の勉強を頑張るという内容のものが多いだろう。しかしこれでは、勉強会のキャラが立たないので差別化が難しく、リア充にプラスに働かない。

そこで僕は、英語医学雑誌の症例問題を皆で討論しながら解いていく、というスタイルをオススメする。メンバーは上位10%の勉強マシーンたちと後輩の女の子で固める。マシーンたちは知識は死ぬほどあるのだが、どうしても英語力がない。勉強対象に英語を絡ませれば、彼らの勉強会内での戦闘力は飛躍的に落ちる。英語をコツコツやってきた君は、これで簡単にリーダーとして君臨することができるのだ。

せっかく作った勉強会。できれば長く続いて欲しいと思うのが人情だ。そのためには、オタクではない女子を巻き込み、リア充感を演出し、外部からの参加を積極的に促す必要がある。勉強会というのは多くの場合、勉強好きなキモオタ男子が夜な夜な集まってストイックに勉強をしているものだが、それではいくら内容が良くても意味がない。「参加すればリア充の仲間入りができる!」そう思わせてこそ、一流の勉強会と言えるだろう。


モテ
リア充の構成要素の中で、一番重要かつ難易度が高いのが、モテだ。

ここでいうモテとは、ブスな固定彼女と3年付き合ってます!みたいな話ではない。僕も低学年の頃はそう言った次元の低い恋愛に興じていた頃もあった。僕たちはもっともっと上を目指す必要がある。具体的には、各学年の可愛い子を手中に収めるのだ。

逆説的だが、これまでの準備をしっかり行うことができれば、その段階で既に相当なカリスマになっていることは間違いない。あとはファッションをセオリー通りに整え、恋愛工学の基本ストラテジーを修める。さすれば、気づいた頃には、女に困ることはなくなってる。

こうやって仲良くなった女子たちは、大学生活全般に、多大な好影響をもたらす。僕は各学年に1−2名のセフレを確保し、常に各学年の動向を探っていた。そして勉強会の参加者の本音の感想を手に入れたり、またセフレを「かわいい女の子要員」として各勉強会に送り込んだりしていた。彼女らは、キャンパスの中でもベッドの上でも、とても優秀なエージェントであった。


リア充になってみて
こうして僕は自他共にみとめるリア充の仲間入りを果たしたわけだが、それで世界は変わったか?

一つだけ確実なことは、僕が初代リーダーを務めていた勉強会は、僕が卒業して数年経ってもまだ存続しているという事実である。そして、僕に影響されて、最強への道を歩み始めた後輩たちの数もかなりの多い。

自分が頑張ったことで、世界に一つでも良い影響を残すことができたら、生きてる価値があったと言える。これこそが、本当のReal Satisfaction(リア充)だろう。

リア充サイクルは一度回り始めれば、あとは勝手にどんどん充実していく。
さあ大学生の皆、頑張ってリア充を目指そう!

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